住むところを探しながら、日本一周をしたのち、「理想の暮らし」ができると和水町に移住。2022年にはお子さんも生まれ、古民家で3人暮らし。移住定住支援センターで移住希望者からの相談にも応じている。
ビビビッときて和水町に決定!
―――本庄さんは、どんなきっかけで和水町に移住を決めたんですか
私自身は熊本の出身ですが、和水町のことは全然知らなくて、教えてくれたのは広島出身の主人なんです。自転車で日本一周をしている時に訪れたみたいで、近くに良いところがあるよって。結婚してからしばらくは福岡市に住んでいたんですが・・
―――それですんなり和水町に決定というわけですか
二人で住むところを決めたいねっということになって、私も日本一周をしてみたかったので、住むところを探しながら1年弱、車で日本中を回りました。その中で、ちょっとした畑があって、DIYをして住めるような環境を作りたいという私たちの理想に見合う場所が和水町だったんです。和水町で「良い家があるよ」と言われて見に行ったら、その瞬間ビビビッときて「決定」しました。
自分の暮らしに重きを置いて暮らしたい
―――ビビビッときたのはどんな家だったんですか
築100年くらいなんですけど、理想的な古民家というものではなくて、隙間だらけだし、床は抜けているところがあるし・・・以前住まれていた方の荷物を出すところから住む準備が始まりました。
―――家が決まった時には、まだ仕事は決まっていなかったんですよね
まだ20代半ばで若かったし、保育士の免許も取ったので何とかなるだろうと。
もともとは看護師だったんですけど、1回の人生もうちょっと違うこともしてみたいという気持ちの方が強かったですね。何を一番に持ってくるかということで、それまでは仕事だったんですけど、もうちょっと自分の暮らしというか生活に重きを置いていきたいというのがありましたね。
都会とは日中の時間の長さが違う
―――移住されて5年ですけど、生活に変化はありましたか
今、移住定住支援センターの仕事をさせてもらっていて、畑とかは二の次になっているんですけど、福岡市や熊本市にいた時よりも、日中の長さが違っていると感じますね。同じ仕事をしていても違うんですよ。追われる感じがしなくなったんですかね。和水町にきて子どもができましたけど、周りの方が喜んでお祝いしてくれたり、都会ではあんまりないですよね。子育て広場の方は、すごく親身になってくださるし、そういう面では恵まれていますね。
―――困ったことなどはないですか
病院まで30分くらいかかるので、夜中に子どもが病気した時なんかは不安かなとは思います。あと夜にコンビニに行きたい時に遠いってくらいですかね。ただ、車だと割とどこにでも行けるので、困っているというほどではないですけど・・
都会にいる時は、すごく物欲があってデパートとかショッピングセンターなどによく行っていたんですが、それがなくても生きていけるなって・・満たされる部分が変わってきたということなんですかね。
理想を追い求めてばかりだと迷子になる
―――地域に受け入れられるためのアドバイスをお願いします。
自分に何ができるのかなと考えたとき、私は普通に挨拶したり、区役と呼ばれる地域の清掃活動にちゃんと出るようにしたり、そういうことの積み重ねで今があるのかなと思っています。これまでの移住者さんがちょっと失敗をして、受け入れられにくい地域もありますが、それは運としか言いようがないですね。それでも努力をすることで何かが変わってくると思います。
―――移住・定住を成功させるには、どうしたらいいんでしょうか
みなさん理想を求めて移住を考えられると思うんですが、求めすぎていろいろ探し回っているうちに迷子になる方もいらっしゃいます。まずは、これはと思う場所に住んでみるというのがいいかもしれませんね。地域の方との兼ね合いもあるので自分だけの理想を押し付けるんじゃなくて、うまくやっていくとその後の定住に繋がっていくと思います。